制作側におけるヒアリング事項とクライアント側から見た依頼内容の認識のズレを無くすためには?【イラスト篇】

制作, ヒアリングシート, 依頼, 注意点, 認識のズレ

制作を仕事として請け負う際に、最も重要な事項だと言えます。

クライアント様からのヒアリング事項。

一生懸命描いたのに「こうじゃない」って言われると、正直かなりしんどいですよね…

 

更にはイラストを依頼するクライアント側としても気をつけていただきたい事。

制作側への依頼内容。

せっかくお金を払って描いてもらったのに、全然イメージと違う…

 

今回、私がイラスト制作において、かなり認識のズレがあり失敗もあったので、今後のためにもここに記しておきます。

 

誰しも、自分以外の人と話をしているときには感じることがあると思う「認識のズレ」。
これは制作において一番厄介なものだと思われます。
それを無くす事は不可能に近いにしろ、最小限で済むように、それぞれ気をつけておく事があります。

イラスト制作におけるヒアリング事項

まずは制作側の立場から見ていきましょう。

制作側が一番重点をおくべき事が「ヒアリング」です。

必要な情報を「ヒアリングシート」に記入していただくことによって、前以て提出して頂くことによって、制作に入る前からの認識のズレをなくていきましょう。

そして、制作側としてはこれをしっかりと作っておくことによって、納品した際に「イメージと違う」と言われても「ヒアリングシートに書いてあります」と、自分を守ってくれるものになりますので、形として残しておくことはとても重要だといえます。

私のヒアリングシート事例

◆クライアント様の情報

  • 住所
  • 会社名・個人名
  • 電話番号
  • メールアドレス

◆イラストのタッチの種類

  • かわいい
  • マンガ/ゲーム
  • リアル

◆イラストタッチの詳細

◆色

  • フルカラー
  • モノクロ
  • 単数

◆サイズ

◆構図

◆人物の数

◆人物

  • 顔のみ
  • バストアップ
  • 全身

◆人物のポーズ

◆背景

  • 無し/単色
  • ワンポイント的
  • フルページ

◆背景の詳細

◆使用用途

◆参考したいイラストや漫画など

◆こだわりたいポイント

◆納品形式

  • JPG
  • GIF
  • PNG
  • FSD
  • AI
  • その他

◆予算

◆希望納期

◆メモ

私が今回、これをすっ飛ばした状態で依頼が来たもんだから、少々もめましたw
ま、相手側から正当な順序を無視した状態での依頼だったので仕方がないのですが…

ので、早い段階でのヒアリングを行っておくことをお勧めします。

クライアント側からの依頼で気を付けておくべきこと

次に依頼する方の立場から見ていきます。

まず、クライアント様には制作側としてお願いしておきたい事があります。

絶対に全ては伝わらない!

そう思っていただいた上での依頼をしていただきたいのです。

もちろん制作者として、ご要望にお応えするための努力は最大限にします。そのための細かなヒアリングシートでもあります。

しかし、やはりそこは別々の人間。顔や性格が違うように、感受性や受け取り方も違うのです。

そこでお願いしたいのが、わかりやすく伝えることをして欲しいのです。

これ位言わなくてもわかるだろうとか、絶対に思わないでいただきたいのです。

「とりあえず描いてみて」とか以ての外です。人によっては追加料金を請求されることもあります。

例えば赤にもいろいろあります。オレンジがかった赤、ピンクに近い赤、紫に近い赤、黒に近い赤…

我々制作者はこういった世界で仕事をしています。早めに細かく言っていただければ十分に対応できます。

クライアント様にお願いしたい事

◆イメージの明確化

◆細かな設定があるときはその詳細

◆参考資料がある場合にはその情報

あとは、上記ヒアリングシートの内容を踏まえたうえでご依頼いただければ、比較的スムーズに済むかと思います。

「そうはいってもどう伝えればいいのかわからない」というときは、依頼する制作者の方にご相談いただけるのが一番早いでしょう。実際にお話ししながら決めていくことで、イメージも固まっていくこともあります。

そこは、製作者の腕次第ですw

製作者も人それぞれですが、そういった困った人を突き放すような人には頼まない方が賢明かと思いますw

 

私も含め、製作者は制作者としてご要望に沿った作品を制作する責任があります。

そして、クライアント様にはクライアント様として、ご自身のイメージをわかりやすく伝える、またはその努力をする責任があると、私は思っています。

お互いが納得して満足でき、気持ちの良い仕事ができるよう、それぞれの立場での努力を惜しまずにしていきましょう。